ニュースぽっと

旬のニュースを、読者の方が不快な思いをされない程度に、やや上から目線でまとめたブログです。

国産旅客機 三菱重工MRJvs海外メーカー燃費・性能比較!

ついにロールアウトしましたね、国産ジェット旅客機が。
正直、僕は実際にロールアウトするまで、この飛行機の性能を信じていませんでした。
三菱重工業が傘下の三菱航空機を通じて開発したこのジェット旅客機はMRJと呼ばれています。

なんといっても、国産旅客機の登場はYS-11型機以来、実に50年ぶりですからね・・・。
個人的には本当に感動しました。

やっぱり日本ってすげぇ~っと(大げさなと思われるかもしれませんが・・・)


世界の旅客機というと、ほとんどの方が下記の2社を想像するのではないでしょうか。
1つはアメリカのボーイング社。
もう1つはヨーロッパ連合(フランス、ドイツ、イギリス、スペイン)のエアバス社。

この2社で世界の旅客機市場を席巻しているのですが、これらの市場は主に大型旅客機です。
この後説明しますが、MRJが乗り込む旅客機市場はボーイングやエアバスとはちょっとフィールドが違うんですね。

何より、何度もロールアウトが延期されていたこのプロジェクトは本当に実現するのか。
まぁ、実物が登場するまでは信じられなかったわけです。


しかし、本当にやりましたね・・・
このニュースは久しぶりに興奮しました。

当然、これだけ成熟した市場に後発で乗り込んでいく訳ですから、何か圧倒的な強みないとシェアを奪えないですよね!
というわけで、MRJの気になる性能をライバル達と比較しながら迫りたいと思います。


そもそもMRJってどんな飛行機なのか。
ジャンル的には地域路線向け小型旅客機に分類され、MRJというのは「三菱リージョナルジェット(MRJ)」の略語なのです。
地域路線向け小型旅客機は客席数が100席以下の機体になります。
現在、開発・製造が地域ジェット旅客機は、大きく二つのグループに分けることができます。

まず一つ目は市場を席巻している先行旅客機メーカー。
・ブラジルのエンブラエルによる「Eジェット」ファミリー
・カナダのボンバルディアによる「CRJ」ファミリー
この2社で地域ジェット旅客機市場を二分しているのが現状です。

もう一つは新規参入組。
もちろん、「MRJ」はこのグループに属するわけです。

MRJの他にどんな新規参入の外国機あるのでしょうか。
・ロシアの「スホーイ・スーパージェット100(SSJ―100)」
・中国の中国商用飛機有限公司(COMAC)の「ARJ21」
がありますね。


ちなみに先ほど名前を上げたアメリカのボーイング社とヨーロッパのエアバス社は、MRJのような100席以下の地域旅客機は製品ラインナップに加えないようです。

規模が小さくて美味しくないという経営判断なんでしょうかね。
ということは、この地域ジェット旅客機市場では、圧倒的な力を持つボーイングとエアバスと戦わなくていいという事なんです。

だからこそ、この市場には後発組でも参入余地があるんでしょうね。

そして地域ジェット旅客機市場は大型機市場ほどではないにしろ、今後の成長が期待されている市場です。
将来的に一定規模の市場が見込まれているからこそ新規参入組が乗り込んでいるんですね。


という訳で、このMRJの成功の鍵を握るのは、地域旅客機市場をリードしているエンブラエル、ボンバルディアのシェアを奪えるかどうかに掛かっているということですね。

では先行メーカーからシェアを奪うためのMRJ強みは何なのか?
色々ありますが、1つ大きい強みは新世代エンジンの採用でしょう。

MRJはボンバルディアなどの先行老舗メーカーの機種よりも10年近く後に開発をスタートしています。
つまり、より新しい技術を採用することが可能でした。

たとえば、。MRJが装備する米国プラット&ホイットニー社製のエンジン、「ピュアパワーPW1200G」は低燃費、低騒音、低排気物質といったメリットが特徴で、経済性・環境性能に優れた旅客機と言えます。


もっと具体的にいうと低燃費エンジンのため、航続距離が長いのが特徴です。
MRJはMRJ70が3380キロメートル、MRJ90が3310キロメートルという長距離型の航続距離性能を持っています。

これってどれくらい飛べるの?と思った方もいるでしょう。

北アメリカ、ヨーロッパ、アジアの各地域でその全域をほぼカバーできる能力だと言われています。
地域ジェット旅客機として十分な性能を持っているということですね。

MRJが今後、シェアを奪えるかどうかの懸念点としては、今まで航空機を作ってきたいという実績が全くないということ。
これは結構大きなハンデだと思います。


何千億単位の買い物をする側から考えると、製造の実績のない新規参入メーカーから買うというのは、中々に難しい判断ですよね。